「2026年問題」新制度を経営の安心へ
0.なぜ「2026年問題」なのか
労基安衛年金等、子育て等社会支援、ハラスメント防止、新法に分けられますが、とりわけ、
カスハラ/就活セクハラ防止、こども性暴力防止、育成就労制度、労基/ストレスチェックです
| 2026年1月~段階施行 | 1.労働安全衛生法等改正 高年齢労働者労働災害防止、化学物資健康障害防止 |
| 2026年4月 | 2.子ども・子育て支援金医療保険徴収(労使折半) 子ども・子育て拠出金とは別 3.労働施策総合推進法に基づく指針 治療と就業の両立支援 4.被扶養者認定見直し(通達) 労働契約内容による医療・年金保険の年間収入判定 5.女性活躍推進法 男女間賃金差異・女性管理職比率公表義務(企業全体労働者101人↑) 6.厚生年金保険の標準報酬月額上限引上げ等年金制度改革法(2026年4月~) |
| 2026年7月 | 7.障害者の法定雇用率引上げ(民間企業2.5%→2.7%、37.5人以上労働者に拡大) |
| 2026年10月 | 8.カスハラ・就活セクハラの防止措置義務化 |
| 2026年10月~段階施行 | 9.社会保険適用拡大・短時間労働者加入要件見直し 賃金要件2026年10月撤廃 ※最低賃金改定によるもの。企業規模は段階的に拡大、2035年10月要件撤廃 |
| 2026年12月 | 10.こども性暴力防止法施行(日本版DBS*制度創設)*イギリスのDBS(Disclosure &BarringService)参考。子供に接する事業者が従業員の性犯罪歴確認等をする制度 |
| 2027年4月 | 11.技能実習制度に代わる「育成就労制度」創設 |
| 2028年~ | 12.2028年労働基準法大改正に備える(2026~2027年改正) 13.ストレスチェックの実施義務拡大(2028年5月までに) 14.雇用保険の適用拡大(2028年10月) |
2026年は「4つの重要制度」が事実上決まる、経営の分水嶺です。2028年の労基法改正施行を待っていると、人材確保や組織対応で致命的な手遅れとなります。今秋の労基法改正案に「今から準備」を先取りする「2026年問題」に、実務知見で応えます。些細なことでもご相談ください↓
大きなテーマは、表に出揃っています。巷間いわれる労働基準法等改正、それなり内容の変動はあるとしても、今(2026)年秋には改正案の建議が予想されるからです。その施行予定を指して「2028年問題」と騒ぐことは、意図せず問題を先送りする誤解を生む表現でしょう。企業における準備の先取りが重要となります。課題を捉えて伴走いたします。
8カスハラ・就活セクハラの防止措置義務化
企業を守り、従業員が安心して働ける環境構築を支援します。これまでのハラスメント防止措置は、企業内で完結するものでしたが、これらは外部に顧客や求職者がいる点で異なり、企業として方針に基づく一貫した言動をとる必要がある難しさがあります。
カスタマーハラスメント防止措置義務(2026.10)→詳細
「顧客等の言動により社会通念上許容される範囲を超え労働者の就業環境が害されること」を防止するため、事業主は労働施策総合推進法に基づく指針に示される具体的な措置を講じる必要があります。「カスハラ防止の方針明確化及び労働者周知・啓発」「カスハラ発生時に労働者の相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備と労働者周知・啓発」「カスハラ発生後の迅速かつ労働者への適切な対応・抑止のための措置」です。具体的には、方針・マニュアル策定、従業員への周知・研修、相談体制の整備などを要します。
また、指針ではいわゆる自爆営業(自腹購入)も禁止されます。
求職者の就活セクシャルハラスメント防止措置義務(2026.10)→詳細
「事業主が雇用する労働者の性的な言動により、求職者等の求職活動等が阻害されること」を防止するため、事業主は男女雇用機会均等法に基づく指針に示される具体的な措置を講じる必要があります。「求職者セクハラ防止の方針明確化及び労働者周知・啓発」「求職者セクハラ発生時の厳正対処方針、その内容の就業規則や服務規律文書への規定及び労働者周知・啓発」「就活等ルール明確化と労働者及び求職者への周知・啓発」です。具体的には、方針・マニュアル策定、従業員への周知・研修、求職者相談体制の整備などを要します。
また、求職者に対する「(いわゆる)オワハラ」や「パワハラ」の防止は法的義務ではないものの、企業にとっては求職者の辞退や風評被害のリスクを高めるため、厳に行わない方針とすべきほか、法的に努力義務の事業主や役員等が求職者セクハラをしないのは当然のことです。
10こども性暴力防止法施行(日本版DBS)
こどもと接する事業者に求められる性犯罪歴確認等の新制度運用をサポートします。
法の趣旨(2026.12)
こどもに対する性暴力防止のため、教育・保育の現場で働く者について、事業者に性犯罪歴の確認(DBS)や安全確保措置を義務付ける、または事業者の認定制度を設けるものです。2026年12月25日の施行に向け、学校や教育保育事業者が具体的にどのような対応を行うべきか、その詳細な解釈と手順を施行ガイドラインに示しました。事業者が準備すべき就業規則の変更、対処規程の策定などの整備、具体的な業務フローも詳細に提示し、性犯罪歴のある者を子どもと接する業務に就かせない仕組みの構築を目指す一方、対象となる従業員への説明も不可欠です。
確認等の仕組み→詳細
対象業務に従事させようとする者(教員、保育士、指導員など)に対し、性犯罪歴がないかを確認します。犯歴情報は極めて機微な個人情報であるため、漏えい防止の徹底(閲覧権限の限定、データの保存制限など)が義務付けられ、違反には罰則があります。新規採用者は内定後など、業務に従事させる前に、現職者は3年等以内に行います。性犯罪歴の確認だけでなく、日頃からの環境整備や発生時の対応も求められ、犯罪事実確認の結果や、「性暴力等を行うおそれがある」と認められた場合、事業者は配置転換や懲戒処分等の措置が必要となります。
なお、事業者においては「いとま特例」など、確認等に時間を要する場合の仕組みも設けられる一方、その間児童等と1対1で接してはならない措置も講じる必要など、運用が煩雑です。また、施行前ながら教育保育分野以外の性被害実態から医療等分野で見直しを迫られます。
11技能実習制度に代わる「育成就労制度」創設
外部監査人の視点から、適正な受入れと人材育成の仕組みづくりを提案します。→詳細
育成就労制度(2027.4)
労働搾取や人身取引の温床ともなった「技能実習制度」は、外国人技能実習を母国に持ち帰ることによるわが国の国際貢献は、理念と実態が乖離しました。この技能実習制度を抜本的に見直し、特定技能制度と連続性を持たせることで、我が国の人手不足分野における人材の育成・確保を図ります。
育成就労制度は、外国人が育成就労産業分野における育成就労(原則3年以内)により、特定技能水準技能(1号)を有する人材育成とともに、当該分野の人手不足解消も目的です。育成就労産業分野は、特定技能制度の受入分野である特定産業分野のうち、就労を通じた技能修得が可能なものです。在留資格は「育成就労」となり就労開始時の日本語能力要件が設けられ、本人意向転籍も一定要件で認められます。従来の(受入あっせん)監理団体も変わります。
監理支援機関(移行)許可
育成就労外国人と育成就労実施者の間の雇用関係の成立のあっせんや、育成就労が計画に従って適正に実施されているか監理する監理支援機関は(改めて)許可制となります。許可基準には、監理支援事業の遂行能力や財政基盤のほか、外部監査人の設置などがあります。監理支援機関は育成就労実施者と密接な関係を有する役職員の、当該育成就労実施者に対する業務不関与、監理支援責任者の選任も必要です。「実態伴わない監理団体」排除で育成就労外国人の労働環境を高めます。
12労基法改正13ストレスチェック実施義務拡大
今秋の労基法改正案を先取りし、ストレスチェック義務化を見据え先行準備を並走します。
現在の状況
労基法改正案は、20以上の論点からなる厚生労働省の「労働基準関係法制研究会報告書(2025年1月)」で、労働時間や休日制度のみならず「労働者性」「事業概念」「労使コミュニケーション」など総論的論点も抜本的見直しを指摘、企業対応範囲も広がり40年ぶり大改正と注目された一方、「働き方改革関連法施行後5年の総点検(2026年3月)」及び内閣官房の「日本成長戦略会議」報告の方向等を踏まえ、厚生労働大臣が労働政策審議会に諮問し建議されます。労働政策審議会の動きを追ってストレスチェック含め反映します 労働市場分科会
ストレスチェックは2025年5月労働安全衛生法改正で、従来努力義務とされた従業員50人未満の事業場含む全事業所義務化が決定し、2028年5月までに全事業所で実施が必須となります。年1回以上実施や高ストレス者等への医師面接指導は、メンタルヘルス不調を未然に防ぐ重要性から、従業員50人以上の事業場と同様ですが、50人未満の事業場でも無理なく実施できるよう、「小規模事業場ストレスチェック制度実施マニュアル」が2026年2月に公表されました。
今後の論点等(2028年?ストレスチェックは5月までに)
労基法改正案は、『骨太の方針』に盛り込む可能性のある「人的資本整備」「裁量労働制」などを意識し、労使が影響を受ける、14日以上連勤禁止、勤務間インターバル義務化、法定休日特定、「つながらない権利」などの項目に関し、2026年秋建議を経れば改正が事実上生じます。施行まで時間的猶予は多くないため、長時間労働抑制や従業員エンゲージメント向上を目指す対応、就業規則や勤怠管理の見直しなど、企業における準備の先取りが重要となります。
ストレスチェックは実施体制(医師、保健師、外部機関)の決定、 厚生労働省の無料プログラムや外部委託サービス(Web/マークシート)の活用など実施方法の検討、高ストレス者が出た際の産業医との面接指導体制を確保します。ストレスチェックの結果や面接指導の申出を理由とする、解雇や降格など不利益取扱いは禁止されます。事業主は従業員の安全配慮義務があり、不利益取扱いや対応不備は損害賠償責任を問われるリスクがあります。実施報告を怠ると50万円以下の罰金も科されます。労基法改正と動きは軌を一にするだろうと考えられます。
「些細なことでもご相談ください」↓
「2026年問題」に立ち向かう貴社の「働く・繋ぐ・培う」を確かにするため伴走いたします。


